ナビの北海道旅行記2014秋 その2
10月12日
ぐっすり眠れたみたい。一応 携帯電話の目覚ましタイマーを6時にセットしておいたんだけど、それより早めに目がさめた。

それならば、久しぶりに周囲でも散策してみようか、、、。モシリバの前の崎無異川を見ると、鮭の遡上はいないみたい。この川には孵化場がないので、希に間違って遡上した鮭が見える程度だろうなぁ〜。でも、俺が橋の欄干から川を見渡していると、何故か徐行する車たち、、、。そうか!俺が川を見てるって事は鮭の遡上があるかもしれないと思われたのかもしれない、、。ゴメンネ!そんなつもりじゃないから、、、。
今日は朝食は摂らずに出発する予定。一通り装備品を確認し準備を済ませる。昨日も携帯した、クマ撃退スプレーと刀剣は念入りにチェックしていこう。何せ今回のために用意したようなものだから、、、。すんごくお金がかかったけど、やっぱり命には変えられないものね。

しかし、こんなものが本当に役に立つのかは運次第。でも使わないことが何よりであることに間違いはないけど、、、。タオル、携帯トイレ、水筒など確認して車に積載。モシリバの奥さんから、朝食代わりに「おにぎり」と別に「お茶の入った水筒」を頂いた。ありがたく使わせていただきます。
羅臼湖のトレッキングが終わって知床峠まで戻るのは路線バスを使う予定なので、その時刻を逆算で考えてみて7時頃出発。

さすがに日曜日の羅臼あたりは車の往来もほとんどなく快適に走っていく。
途中セイコーマートに立ち寄って、ドリップコーヒーを購入。俺の持参した水筒に入れておく。モシリバの奥さんから頂いたお茶も 美味しそうだけど、「コーヒーも飲みたいなぁ〜」って思ったから。もちろんどちらも頂きますけど。

それと 作ってもらった「おにぎり」は朝食用ではなくて、羅臼湖で食べたい。そんなわけで、軽くパンを2個ほど購入。車で走りながらパクついていく。
羅臼市街を抜けて 知床横断道路へ。昨日の暴風雨がどこへ行ったのか、すっごく天気がいい。まさに快晴って言ってもいいくらい。

5合目を超えると、羅臼岳がくっきり見ることができる。すっげ〜感動っす。
ほぼ予定通りの8時に知床峠駐車場に到着。ウインドブレーカーを着てベルトを締め、クマ撃退スプレーや刀剣を装着し、リックサックを背負って出発。

っていうか、、、こんなに天気がいいならば、お決まりの写真を撮っておかねば、、。でも、8時でも観光バスって来ているものなのね。多分ウトロ温泉にでも宿泊された方たちだろうな。そんな方たちの中で、物騒なものを装着している俺!!!気を落ち着かせなければ、、、。って妙に神経質になる。
ここから 羅臼方面に歩いていく。俺って知床横断道路は車やバイクでは何回となく走っているけど、歩くなんてことは初めて、、、。だから、景色そのものが新鮮に見えてくる。これもまた楽しいもんだ。1kmほど歩くと知床峠の駐車場は見えなくなり、通過する車ばかりが目に付く。誰か乗せてくれればありがたいんだけどなぁ〜な〜んて思っても、、、そりゃ無理か!

遠く国後島が見えたり、所々立ち止まって写真撮影。いや〜〜トレッキングは まだだけど、こんな楽しいこともあるのね!とにかく景色が別世界に感じてしまった
8時40分頃羅臼湖入口のバス停に到着。帰りのバスの時間を確認しておく。13時40分だ。ってことは、往復で5時間も時間がある。

実は、ビジターセンターの情報で、「今日は大雨ですから、ぬかるみがおおくなると思われますので、明日は往復4時間程度見ておいたほうがいいですよ!」ってアドバイスをもらっていた。ついでに写真撮影とか、羅臼湖でマッタリしたかったから、さらに1時間程度 時間を自分なりに加えて、十分満喫できる工程にしたかった。
コースの入口には「羅臼湖のルール」なんていう案内板がある。要約すると、、、
1、ぬかるみを歩くので長靴を使用すること。ーーハイ!そのつもりで長靴履いてきてます。
2、トイレはないので、携帯トイレを持参、使用すること。
ーー念のため持ってきています
3、ヒグマとのトラブルを避けるため熊スプレーを身につけること。
ーー勿論!装着しております。
4、動物を捕まえたり、木々や花々を採取しないこと。
ーーハイ!そんな気は毛頭ありません。
5、路上駐車はしないこと。
ーーそのつもりで峠から歩いてきました!。

俺は、一応ルールにのっとって行動する事ができる訳だ。
今年から、羅臼湖のルートは新しくなって、一の沼は見ることができなくなっている。最初から二の沼へのルートになっているそうだけど、その分ルートが若干短くなったみたい。それでも所要時間は同じらしい。

入林届けに自分の名前と入場時間を記載しておく。まぁ〜遭難なんてことは考えられないけど、万が一事故が起こった場合の想定で、誰がいつ入ったのかの証明になるらしいから。ちなみに、戻ってからも退出時間とかを記載するんだけど、記載されないからって問題にはならないそうだ。
さて、準備も整ったし出発。早速ゴミ箱みたいのが出現。これは、この先のトイレブースで使った簡易トイレの汚物を収納するBOXなんだそうな、、。多分俺は使わないかな?

で、すぐ、、、、、ぬかるみ、、、。あちゃ〜もうぬかるみかよ!!当然長靴の効果が発揮される。言うまでもなく、ぬかるみの真ん中を歩いていく。
ある程度のぬかるみを歩いていくんだけど、所々木道が整備されているところがあったりして、歩きやすいところもあった。多分ではあるけれども、ここら辺は かなりの湿地で木道がないと、ぬかるみどころか、穴が開いてしまうからではないかな?

途中で立ち止まって深呼吸をすると、秋の気候がとっても美味しく感じられる。これ、、、俺らしくないよね、、、、。
スタートしておおよそ30分後に 二の沼に到着。かなり遠くにあって、看板がなければ通り過ぎてしまうかもしれない小さな沼。なんでも、いつかは この沼は枯れてしまうとか、、、。

さっきまで晴天だったのに、上を見ると、、、なんとな〜く雲が出てきた。やな予感!!
途中の分岐で、こんな案内板を発見!羅臼湖へは左へ、、、ってことらしい。

まぁ〜初心者の俺にとっては ありがたい案内だけど、熊笹の色に溶け込んで、近くまで来なければ存在が分からなかった。それがいいのかもしれないのかな?ちなみに、逆らって分岐を反対側に行っても100mほどで行けなくなるんだけど、、、。
9時25分頃に三の沼に到着。羅臼湖のトレッキングの中で、天気が良ければ逆さ羅臼岳が水面に映るらしく、人気のスポットなんだとか、、、。しかし、、、俺が到着した頃には、あいにく羅臼岳の上半分が雲に覆われてしまって、、、、メッチャ悔しい気がした。

知床横断道路を歩いていた時は、とっても綺麗な羅臼岳が見えたんだけどなぁ〜〜残念だ!!
三の沼には、その光景を収めることができるため、鉄骨で作られた展望台がある。

俺が来た時は、ガイドツアーの方3名がいたんだけど、その方と入れ替わりで俺も小休止、、、、。だ〜〜れもいない湖畔で独り占めっす!と〜っても気持ちいい。
今日は時間がたっぷりあるので、羅臼岳の雲が取れることを期待して20分ほど待ったんだけど、、、やっぱり雲は切れないみたい。仕方がない帰りに再度、挑戦してみようか!
三の沼からは しばらく「ぬかるみ」を通って、熊笹の間を通っていく。この区間の 「ぬかるみ」は半端じゃなくって、かなり えぐれて深い場所もあった。長靴の半分くらいもぐってしまう場所もあり、正直ビビった。

何せ泥の水たまりだから、深さが判らない。ナメてかかると、長靴のカカトが抜けにくくなることも しばしば、、、。長靴残ったまま足が抜けちゃったらシャレにならないもん。こんなときトレッキングポールとかあったら便利だっただろうな!って感じてしまう。次行く時は用意しようかな?ここら辺で羅臼岳の姿を見ることはできなくなった。
「ぬかるみ」から脱出できたあとは、しばらく木道を歩く。ここは、完全な湿地帯だそうで、木道がなければ進むことができそうにない場所らしい。

実際、そばには名も無き小さな沢があったりして、それが目の保養にもなるんだけどね、、、。
湿地帯を抜けると、コースでの難所である急斜面を登っていく。一瞬、、、、「俺でも登れるか?」って思ったんだけど、しっかり石で踏み台もできていて、階段状になっており進むには問題なかった。多分だけど、ここだけで40mくらいかな?一気に登っていく。

それでも、呼吸は若干だけど荒くなり、登り終わった後は汗をかいてきた。多分、行けば寒いと思ったから、セーターにウインドブレーカーを着込んできたんだけど、、、無駄だったか。でも、この汗も、、、、すっごく気持ちいいし、、、。
しばらく 沼を見ていなかったけど10時過ぎに 四の沼に到着。今までの沼と違って、すぐ目の前まで湖面が来ている。透明度も高く、透き通って水を見ることができる。

こんな場所だし、魚でも住んでいるのかなって思うんだけど、真冬は全て凍ってしまうので、魚はいないそうだ。
かなり歩いてきた。サミットは超えたみたいで、これからは勾配はほとんどなく、トレッキングというより散策感覚で歩いていく。

所々で あぜ道みたいのが現れ、立ち入り禁止の案内があるんだけど、これらはコースの旧道だったそうだ。植生の関係で、人の立ち入りを禁止して自然に還す目的があるらしい。もちろん俺は通ることはしないけど、、、。
10時15分に 五の沼に到着。いままで見てきた沼の中でも一番大きい沼かな?ここも目の前まで湖面がよってきているので澄んだ水面が見ることができる。いや〜なんて綺麗なんだろう。終点の羅臼湖まではもう少しか、、。

頑張らねば!!!
歩いていくと、目の前に大きな山「知西別岳」が見える。こちらは羅臼岳と違って雲もなく綺麗な稜線が見渡せる。

最後の木道を通ると、先に到着しているパーティー(登山じゃないけど、、こう言うのかな?)が見えた。そして、より大きな湖面が俺の眼下に現れてきた。もう少しで目的の羅臼湖に到着する。
10時20分、、、念願の羅臼湖に到着。国道の入口から、1時間40分かかった。と言っても途中で小休止したり三の沼で写真撮りたくて20分ほど待機したから、実質はもっと早かったのかもしれない。俺的にはやや うれしい誤算だったかもしれないな。

他の訪問者は皆さんガイド付きツアーのようで、俺みたいな単独はいなかった。もっとも、不思議なことではないので、誰も声をかけては来なかったけど。
それにしても天気がいい!!鹿児島で台風19号の被害がでているなんて想像すらできない。
あまりに綺麗なので、デジカメでパノラマ撮影をしてみたかったんだけど、全ては収まりそうにないので、分割で合成写真にしてみました。

実際に行って見ると、もっと感動が高く感じられます。
ちょっと早いけど、モシリバの奥さんの作ってくれた「おにぎり」とお茶で昼食。これが、、、、美味しいのなんの!!!言葉に出来ない感動ものでした。もちろん「おかず」は目の前の羅臼湖と知西別岳。こんな ごちそう久々だなぁ〜。ごちそうさまでした。ここでは十分マッタリしようっと!!時間たっぷりあるから。

ところで、ヒグマの姿を見られるか?ある程度期待をしていたんだけど、、、全くその気配はなさそう。それで、他のガイドさんに聞いてみたら、数日前には湖面のそばを歩いていたそうだ。今日はいないね!ってこと。まぁ〜会いたくはないけど、遠目に見てみたかった気もしないでもなかったなぁ〜
40分ほどマッタリして、帰る準備をする。ゴミは全てリックサックに収納して、ベルトをしめ出発。帰りも2時間以上の時間がある。どこかで時間調整が必要だったりして、、、

同じ道を引き返すけど、、、「ぬかるみ」って登りより下りの方が怖いことに気がついた、、、。一箇所気を抜いたらズボ!って長靴がハマってしまい、バランスを崩して、ズボンが泥だらけ!!着替え持ってきてよかった〜!
三の沼で再度「逆さ羅臼岳」の写真を撮ろうとかなり粘ったんだけど、、、行きよりも雲が厚くなって、、結局まともな写真は撮れなかった。
最後に目梨展望台に行こうか悩んだんだけど、周囲はガスが掛かり始めてきたので、行っても無駄と判断し、断念。13時にはバス停に到着。リックサックの中に 熊スプレーと刀剣をしまいバス停で待つ。もちろん誤解されたくないから、、、。

時々通り過ぎるレンタカーがいるんだけど、乗せてくれそうな気配はないし、、、。、もっとも、泥だらけの長靴の奴を載せる人なんかいるわけない。俺だってヤダもん。
しかし、、、この待つ時間が、思ったより暇だ。

13時40分定刻にバスはやってきた。乗車は俺含め8人ほど。こんなに俺の後方を歩いていたのか?ある意味ビックリ。210円を払って峠駐車場に戻った。

トランクに荷物を収納し身軽になって出発する。
このあとは、知床五湖に行く予定で車を走らせたんだけど、五湖手前で渋滞、、、、。あれれ?まさか?って思うと、警備員が1台1台説明に廻ってきて、「現在駐車場が満車で2時間ほどお待ちいただくことになります。」ですと、、、。こりゃ俺だってかなわん。速攻でUターンして、知床自然センターへ。久しぶりにフレペの滝でも行ってみるか。

知床自然センターは思ったほど混んではいなかった。
ここは何年ぶりだろう?かなり期間が空いていたので、俺の知らない建物が、、、。古い民家調イメージの建物で、「しれとこ100平方メートル運動ハウス」っていうらしい。屋内には自由に入ることができる。

名前の通り、この建物は遠く明治時代に開拓された知床の土地、100平方メートルを自然に還す事業の一環で、その礎として建てられたそうな。内部には知床の歴史と、寄付のお願いのプレートが置いてあった。
俺的には道東のファンとして、、、、できれば寄付をして行きたかったんだけど、、、何せ、今持ち合わせがないんで、、、ゴメンなさい!次回にでも寄付させていただきます。
羅臼湖のトレッキングルートと違って、フレペの滝までのルートは散策するコース。多少、疲労は残っているので、ユックリ歩いていく。

ここでもクマさん、、、来ないかな???な〜〜んて不謹慎なこと考えてたりして。(こっちは出没したらシャレにならないんだけど、、、)
景色は以前と変わらないまま。当然だよね。自然なんだから。

確か、以前来た時も秋じゃなかったかな?
遊歩道を大回りで、自然センターに戻る。こちらオホーツク側では、憎たらしいほど美しい羅臼岳が見える。なってこったい!

て〜と、、、何だか見慣れない鳥が、、、これは何だ?もしかしたら、カシラダカって種類なのかな?あまり俺は詳しくないけど、、、でも、すんごく近くまで来ても人を恐れないでいるってのも、、、すごいなぁ〜
センターに戻ったけど、すんごく暑くなってきた。さすがにセーターを脱いで、アイスでも食べてみたい。

ここ自然センターの名物なのか?「こけももアイス」をオーダーして食べてみる。いや〜ソフトクリームってどれくらいぶりだろう。そうそう食べることもないもんね。椅子に座って食べていると、疲れも癒される。

時間は15時過ぎ。あと2時間ほどで日没なので、これから行くところはないので、モシリバに帰るとするか。
と言って同じルートで帰る俺じゃない。だから遠回りで根北峠経由で戻ることにした。

途中、斜里岳のシルエットがよく見渡せるところに、、、。きれいだな!!このルートは何度も走っているので、あえて、それ以外新鮮味もないけどね、、、、。
わざと大回りをして、中標津空港でトイレ休憩。

結構、、、疲労もピークに達してきたみたい。ちょっと休むか。ついでにエントランスも物色。このあと、17時55分に最終千歳行きがあるので、売店も営業しているけど、搭乗客はほとんど見受けられない。
空港を出る頃には、周囲は真っ暗になっていた。最後に中標津で、揚げたてのザンギを買って帰りたい。ネットで偶然発見したんだけど、普通の肉屋さんなんだけど、揚げ物の惣菜系は、注文してから調理してくれるらしい。

実際俺も注文書にザンギの数量を記入して作ってもらった。何げに地元では評判がいいらしい。それに料金も安いし。
ちょっと寄り道しちゃったから、19時頃にモシリバに到着。いや〜〜疲れた。
履いていたズボンも泥だらけなので、そのまま風呂に直行。暖かい風呂にはとっても癒されました。最高に感動した羅臼湖だったけど、体は正直に疲労は残っていたみたい。部屋で、少しだけ横になり落ち着いてから夕食。

いつもは、そこそこ食べる俺も、今は元気がなく、食欲も沸かない、、、、。もったいないけど、少しだけ夕食を頂いて、お酒をいただく。今日の宿泊者は昨日と同じ方々。彼らの釣り談義を聞きながら、俺のトレッキングの話も少し出して、話が盛り上がる。

しかし同行していたタイ人の方、、、俺より疲れたのかリビングでマッタリどころか爆睡していた、、、。
さすがに俺も今日は早めに就寝しようと思い22時前だけど休ませていただく。おやすみなさ〜い!!!
本日の走行距離135km